オミクロン株は心配ですが、日本においてコロナ禍は未だ落ち着きを見せてくれていますね。
日に日に陽性者が減少し、飲食店の営業自粛も緩和されてきていています。
まだまだ感染対策をしながらになりますが、どんどん経済をまわしていきたいですね。
各種SNSを見ていても、タイムラインに樽生ビールの写真が戻ってきましたね!!
苦境に立たされたブルワリーや飲食店も危機を脱せるといいのですが。
タイムラインの写真といえば……
最近のビール業界に、ある傾向があるのにお気づきでしょうか??
ちなみに、今日のSwellのビール冷蔵庫のラインナップがコチラ!
ビールにどの様な傾向が表れているか分かりますか・・・?
その傾向とは、缶ビールが増えていること!
クラシカルなビールも缶でリリースされていますし、アメリカの最新ビールで瓶はほとんど聞いたことがありません。
なぜこんな現象が起きているのか?私なりに考察しました!
ビールが瓶から缶に替わっている理由
栓抜きがいらない
皆さん、栓抜きを携帯していますか?
私はシズラー(抜栓したあとの蓋にもなる栓抜き)を携帯している他、鞄と家の鍵にキーホルダーとしてつけているので、出先で瓶ビールを衝動買いしてしまってもなんら困りません。
ただ、世間一般は私のような変態準備万端な人物ばかりではありませんよね。
旅行先で瓶ビールを買ってしまい、栓抜きがないので飲めなかったという話をよく聞きます。
だから缶ビールなんです!
缶ビールは道具がなくても開けられますからね。
やっぱり「今!」と思ったときに楽みたいですし、そういうときが一番魅力を感じますよね!
安全
瓶ビールを提供している飲食店に勤めていると、お客様が瓶やグラスを落として割ってしまうのは日常茶飯事です。
ガラスの破片はよく切れるので本当に危険です!!
素面の方はこまめに空瓶を店員に渡すなど、配慮していただけると助かります。
その点缶ビールなら、多少落としても割れることはありません!
怪我のリスクは低いと言えます。
せっかくのビールですから、最後まで安全・安心に楽しみたいですね。
流通の面でも、瓶が割れたりする事が無いのも大きいですよね!
劣化しにくい
アメリカンクラフトビールがほぼ100%缶ビールなのは、これが理由でしょう!
缶ビールは瓶ビールに比べ、劣化のリスクが低いと言えます!!
その理由は、日光を通さないから。これはめちゃくちゃ大事ですね。
実際、日本の大手ピルスナーは、おいしく飲める期限を
瓶ビール:3ヶ月
缶ビール:6ヶ月
樽生ビール:開栓してから3日程度
としています。
(いわゆる賞味期限は、製造日から9ヶ月です。いずれにしてもなるべく早く飲むのがベストです。)
せっかくならおいしい状態で飲んで欲しい。そういうブルワリーの想いが、缶ビールという形になったんですね。
缶ビールのちょっと豆知識①
サッポロビールはこの秋頃から、しれっと賞味期限を11ヶ月に延ばしています(他社ビールは8ヶ月)。
私の知人が、サッポロビールに問い合わせの電話をしましたそうですが、
「賞味期限は科学的根拠に基づいて決めたものではないので」
「1年経過しても問題なく飲めたから」
というような回答だったそうですよ。
購入の際はぜひ製造日、賞味期限もチェックしてみてください!
缶ビールのちょっと豆知識②
Y.MARKET BREWINGでは、缶ビールの上部にわずかに残る空気で酸化するのを防ぐため、缶のつるつるいっぱいまでビールが入っています!!
お得!!!
開栓の際はビールをこぼさないように注意してくださいね!
瓶から缶になることで考えられるデメリット
ここまで、缶ビールこそ至高!瓶ビールよりすごい!!みたいな書き方をしてしまいましたが、もちろん懸念点もあります!
100%良いことばっかりなんてあり得ませんからね。
懸念事項も簡単に述べておきます!
●グラスに注がないのではないか?
ビールはグラスに注いで完成です!
そのまま飲むのは、ビールの良さが引き出されないので、おすすめできません。。*アサヒ 生ジョッキ缶のような例外はあります
瓶ビールをそのまま飲む方は少ないですが、缶ビールだと多いですよね。
ビール本来の魅力が伝わりきらないのではないかと心配しています。
余裕のあるブルワリーは積極的に専用グラスを発売して、グラスに注ぐ習慣を飲み手に植え付けていくというのもひとつの手かなと思います。
・安っぽく見える?
以前勤めていたベルギービール専門店で、100名規模のウェディング二次会や企業の歓送迎会のおり(コロナ禍前です)、乾杯時はマースピルスの缶ビールをお出ししていました。
当時は「え〜、缶ビール〜〜?」というお客様の声も聞こえてきておりました。。
ヤッホーブルーイング、銀河高原麦酒ほかコンビニ進出ビールも増えてきたので、今なら“クラフトビール ≒缶ビール”という認識もすすんだかと思います。
しかしまだまだ“瓶ビールは高級、缶ビールは低級”という偏見も根強く残っています。
そこへどうアプローチしていくのか?
それは今後の我々売り手、伝え手の手腕にかかっているのではないでしょうか!!
時代は缶ビールへ!缶ビールを侮るなかれ!
ヤッホーブルーイングが誕生する前、星野前社長と醸造責任者の福岡篤史(あーすぃー)さんの間で、“缶か瓶か”で大激論があったそうです。
「缶なんてありえない!チープな大衆酒だと思われる」というあーすいーさんに対し、「コストが安く、お客様も捨てやすく、軽くて割れない缶にすべきだ」と星野前社長は猛反対。
多数決の結果、缶に決まったそうです。
どちらが時代に合っていたのか……
今やローソンだけでなく、ファミリーマートやセブンイレブン、各スーパーマーケットでもよなよなエールが販売されているのを見れば、一目瞭然ですね。
ヒューガルデンやブリュードッグに続き、ピルスナーウルケル、ヴァルシュタイナー、ポペリングス・ホメルなど、ヨーロッパの伝統国でも缶でのパッケージでリリースされ始めています。
今後はどんどん瓶ビールが少なく、缶ビールが主流になってくることでしょう。
ラベルコレクターの方、コレクションはお早めに!!!!