ビールの楽しみ方

ビールの原料に注目!今回はビールの「身体」を作る「麦」について!

よくビールのCMで、「麦芽」や「ホップ」という言葉を聞きますよね?
じゃあ、実際に「麦」と「麦芽」はなにが違うのか?
「ホップ」ってなに?を知っている方はどのくらいいますか??

あんまり多くないですよね。

今回の記事から、ビールの原料について順に解説していきます!
これを読めば、ラベルの裏面を見ると味の想像がつくようになるかも!?

さっそく、主原料の麦芽から見ていきましょう!!

ビールは麦の醸造酒

お酒がどうやってできているか、知っていますか?

お酒は酵母やイーストと呼ばれる細菌によって、糖をアルコールと二酸化炭素に分解して生まれます。

ここはとっても大事なので、もう一度言いますね。
糖→アルコール+二酸化炭素

化学式で表すとこうなります。

C6H12O6→2C2H5OH+2CO2

つまり、アルコールが作られる前の液体には糖分が必要なんです。
甘いんです!これはお酒だけじゃなくて、パンの発酵でも同じです。

こうやって発酵させたお酒を醸造酒と呼びます!

醸造酒はアルコール度数が低めです。遥か昔からずーーっと飲まれ続けてきたのが、醸造酒です。

そもそも蒸留酒と醸造酒ってどうちがうの?

醸造酒を蒸留してできるのが蒸留酒です。
蒸留、理科の実験でやりましたよね!

「液体から気体に変わる沸点の違いを利用して、純粋な液体を取り出す」っていうやつです。

Qikeru様 3分でわかる!蒸留とはなにもの??より引用

ビールは麦から作る醸造酒です。
日本酒はお米の醸造酒ですね。
ワインは?ブドウの醸造酒です。

同じ麦を使ったお酒でも、ウィスキーや麦焼酎は蒸留酒です。だから、アルコール度数が全然違います。

どうやって麦からお酒を作るの?

ワインを作るブドウや果実酒のもとになる果物には、糖分が含まれています。
なので極端な話、果物を潰しておけばお酒ができます。

潰し方だったり、なんの酵母を使うかを人間が統制することで、よりおいしいお酒を作っているわけです。

でも、ビールや日本酒のもとになるのは、麦や米です。穀物です。炭水化物なんです!
そのままでは糖分がなくて、アルコール発酵できません。

astamuse様 染色法による麦芽製造原料としての原料大麦の適正判定法より引用

これが麦の断面図です!

胚乳にはデンプンが詰まっています。
我々人類と同じように、麦だって生きていくのに糖分が必要です。

芽を伸ばして成長していくためには、デンプンを分解して糖分に変える必要があります。
そこで、胚芽にある「酵素」を使って胚乳に蓄えられたデンプンを分解していきます。

酵素が働いてデンプンを糖に分解することを、「糖化」と言います。
こうやって、自分でエネルギーを作りだして麦は成長していくわけですね。

人間がほしいのは、この「糖化」という作用です!

糖化でデンプンが糖になれば、アルコール発酵できるようになります!!

我々は、麦を水に浸けてかきまぜることによって、糖化を促進しているわけですね。

ちなみに……ワインの作り方はブドウの糖でそのまま発酵できるので、「単発酵」と言います。

ビールは麦を糖化した“後で”発酵させるので「単行複発酵」と言います。

日本酒は、米の糖化とアルコール発酵を“同時に”行うので「並行複発酵」と言います。かなり技術が必要な作り方です。

今回の記事はここまで!
次回は麦芽についての記事です!お楽しみに~!

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