
本日は、知る人ぞ知る!!日本を代表するクラフトビールのひとつ、宮崎ひでじビールをご紹介します!!!
私がさまざまなビールを飲みだした頃から、「本当にうまいビール」としてたくさんの方から話を聞きました。
また、九州に行かれた方が、お土産で必ず買ってきてくれるビールでもあります。
そのどれもが本当においしくて、「これは推せるブルワリーだな」と思っておりました。
今日は、そんな宮崎ひでじビールの魅力をお伝えしようと思います!
これを読めば、九州・宮崎に行きたくなっちゃうかも!
創業は地ビール解禁後すぐ
宮崎ひでじビールの前身は、1996年に創業されました。
1994年にビールの醸造免許が緩和され、1995年にはたくさんのマイクロブルワリーが誕生したので、その波に乗った形と言えます。
地ビール解禁について、詳しくはヤッホーブルーイングの記事を参照してくださいね!
しかし、地ビールブームは長くは続かなかった。
ひでじビールは、醸造工程を見直し、工場を解体して配管を磨き直す(醸造所にとって雑菌は敵)など、思い切った努力もされたそうです。
赤字の事業に資金を投入されたこと、当時の社長の強い思いを感じますね!
それでも、地ビールの波は帰ってこなかった。
当時の会社の一事業としてビールを作っていた彼らは、とうとう事業廃止を通告されます。
半年後には、醸造を廃止してクラフトビールの世界から撤退しますよと。
突然ですが、皆さんならどうしますか?今携わっている仕事が、ある日突然無くなりますと言われたら??
「嫌です、この仕事ができないなら会社を辞めます、お金はなんとかします」と言えるほど情熱を持って日々働けていますか??
多くの人は、「会社が決定したなら仕方ない」と諦めるでしょう。
でも彼らは、ビール造りに対する熱量が違った。
俗に言うEBO(Employee Buy-Out、従業員による会社の買収)をしたのです!
その情熱、むちゃくちゃかっこいいですよね。。そりゃおいしいビールが造れるわなと納得します。
宮崎ひでじビール様公式サイトより引用
そうして2010年7月、旧ひでじビールは『宮崎ひでじビール』として新たなスタートを切りました。
それは通販が徐々に浸透し始めた頃。
クラフトビールという言葉が使われはじめ、大手ピルスナー以外のビールがブームではなく文化として根付こうとし始めた頃でした。
そして2017年。宮崎県産和栗使用のインペリアル・フレーバードスタウト「栗黒」が、イギリスで開催されたワールド・ビア・アワード2017で、スタイル別とカテゴリー別のダブル世界一を受賞しました。
宮崎ひでじビールが世界で認められた瞬間です。
究極の地元愛
EBOは簡単ではありません。なんせ買収元は従業員です。潤沢な資金など当然ありません。
そんな状況でどうやって独立を果たしたか?
当時のビール事業部統括で、現宮崎ひでじビール代表の長野時彦(ながの ときひこ)氏は、プライベートで地元応援や地域貢献の活動をされていました。
その活躍を見ていた地元の人々の応援によって、地元銀行からの融資を受けることができ、EBOを達成できたそうです!
また宮崎ひでじビールが独立した頃、宮崎県では口蹄疫や鳥インフルエンザ、県西部の新燃岳が噴火するなど、農畜産業で甚大な被害が出ていました。
そういう経緯もあって、宮崎ひでじビールは「宮崎農園プロジェクト」として・地場産品を使った商品造り・地域に根差した意味のある商品を生み出し、発展させていくことで、地域に貢献するブリューローカルをすすめています!!
その一端をご紹介しましょう!
宮崎ひでじビールのラインナップ
宮崎マンゴーラガー

宮崎産のマンゴーを使ったラガービール。とにかくうまいです!!
フルーツビールといえばエールビール&フルーツ感が強まるように香料を使用しているのが普通です。
しかしこのマンゴーラガーは、香料不使用のラガービールなんです!
とにかくバランスが良くて、飲み飽きない完成されたビールです。
ほぼ樽生でのみ仕込まれ、イベントなどでしか飲めないので、出逢えたらラッキーです!!
栗黒 KURI KURO Dark Chestnut Ale

2017年のワールド・ビア・アワードで、スタイル別と、さらに大きな分類のカテゴリー別のダブルで世界一となったビールです。
使うのはもちろん宮崎産の和栗!
私は栗だけだと苦手なんですが、この栗黒は本当においしかったです!!
国内流通も始まったので、是非一度は飲んでいただきたいビールです。
YAHAZU PILSNER

100%宮崎産の大麦で作られた、限定生産のビールです。
大手メーカーは、麦から芽を出した「麦芽」の状態で海外から仕入れます。(国内で製麦しているのは、キリンビール福岡工場のみです、私の記憶が正しければ)
しかしこのYAHAZU PILSNERは、ビールを仕込む直前に麦から麦芽にしています。
そうすることで、麦の香ばしい香りが色濃く残るというわけですね!!
残念ながら、私はまだ出逢えたことがないのですが、是非一度は飲んでみたいビールです!
九州クラフトシリーズ

上記3銘柄は「宮崎農園プロジェクト」に則った、宮崎産にこだわったビール達でした。
九州クラフトシリーズは、九州産の農産物を使った新しいブランドです!
かぼすや金柑、日向夏など、柑橘類のビールが続々と発表されていて要注目です。
ピルスナーがフラッグシップという強気の姿勢
クラフトビールって、どんなイメージを持ちますか?
だいたい「いつも飲んでいるのとは違う」「今まで飲んだことないような」と答える方が多いと思います。
しかし、宮崎ひでじビールのフラッグシップビールは「太陽のラガー」というピルスナーなんです!!(めっちゃおいしいです)
それはつまり「物珍しさで飲んでみようか」というお客様に逃げない、本気の姿勢だと感じます!
ビール通の間でも、「ピルスナーが美味いところは本物」と言われます。
その他のコアラインナップ達、「森閑のペールエール」や「月のダークラガー」なども大変おすすめなので、機会があればぜひ飲んでみてくださいね!
次回は、九州クラフトシリーズから、今年のBEER -1でグランプリに輝いたビールのマリアージュをご紹介します!お楽しみに~♪