ビールのスタイル

人類が知る最もうまい飲み物と言われたスタイル「ボック」を紹介!

秋めいてきましたねー!

皆さんビール飲んでますかー??

前回は、食欲の秋に飲みたい!“メルツェン”についてご紹介しました!

メルツェンの記事はコチラ


引き続きオクトーバーフェストでよく見かけるビアスタイルとして、今回は“ボックをご紹介します!!

まずはボックとは何か?から見ていきましょう!

ボックとは

14〜15世紀ごろ、ハンザ同盟で活発に交易が行われていた地域の中でも、特に北ドイツのアインベックとハンブルクはビールの産地として知られていました。

宗教革命で有名なマルチン・ルターも、「人類が知る最もうまい飲み物はアインベッカー(アインベックのビール)と呼ばれる」と絶賛したほどです。

南ドイツのバイエルン王国ではこれに対抗し、ビール純粋令が発布されました。

当時の様子について、詳しくはこちらも参考にしてください↓↓↓

ビール純粋令について詳しく


ホップが利権に勝った話


17世紀に入ると、ヴィルヘルム五世(純粋令を出した四世の孫)は

「おじいちゃんは敵対意識剥き出しだったけど、本当はアインベックのビールも飲みたいよな〜。いっそ技術者を呼んで作らせてみるか!」

と考え、6大醸造所のひとつ“ホフブロイハウス”が誕生したのです!!

そのミュンヘン式アインベッカーは

ボックの謂れ

・アインベックが訛って省略された
・ボック(雄ヤギ)のように強く、飲むと元気になる


以上のことから、“ボック”と呼ばれるようになったのです!

ボックの特徴

アインベックのビールはエールでしたが、ミュンヘン発祥のボックはラガービールです!

とにかく濃くて、ピルスナーと比べると比重が倍近くになるのが特徴です。
*比重とは……液体の重さのこと。ただの水は最も軽く、麦芽成分やホップ成分が溶け出すほど重くなる

麦の味わいがしっかりいきた、フルボディかつハイアルコールなスタイルです!

ボックの種類

トラディショナル・ジャーマンスタイル・ボック

普通のボックです!

色は深い焦茶色麦芽100%で、モルト由来の甘みを強く感じます

トーストやナッツを思わせる香りもありますね。

アルコール度数は6.3-7.6%で、メルツェンと同じく陶器のマグで飲むと雰囲気も出ておいしいですが、ごくごく飲み過ぎに注意が必要です!

マイ・ボック

ヘラーボックとも呼ばれます。ヘラー(ヘレス)の名前の通り色が淡く、黄金色〜明るい琥珀色です!

ドッペル・ボック

さらに比重を高くし、アルコール度数も麦芽の甘みも強めたのがドッペルボックです!

ダブルボックとも呼ばれます。

オクトーバーフェストでは、私はいつも最後の一杯にこのドッペルボックを飲みます!

アイスボック

ドッペルボックを一度凍らせ水分だけが氷の結晶になったらそれを取り除いて、濃度とアルコール度数を高めたビールです。

蒸留はしていない!けれども、「ビールは醸造酒である」という定義に反していないか……?と言われたら微妙ですね。。

アルコール度数は8.6-14.3%。

世界で起こっている「最強のアルコール度数を持つビールな何か?」競争、上位のスタイル(60%超え!!)は全部このアイスボックの製法で造られています!

ボックの代表銘柄

パウラナー サルバトール

これ!!

私の大好きなビールのうちのひとつです!

濃い琥珀色に深い味わい、身体の芯から麦が満たされていく感じ……。

軽いカラメルやナッツの香りと、綿菓子のような甘みに、ほのかにホップの苦味をまとっていて、とても充足感があります。

ちなみにボックは、名前が“-atorで終わる”(CelebratorとかSalvatorとか)というしきたりのようなものがあります!探すときの参考にしてみてください。

アインベッカー マイ・ウア・ボック

北ドイツ、アインベックの本家ボックです!

アインベッカー・ブラウハウスは600年以上の伝統を持つ老舗。“ウア”とは“元祖”という意味です。

“マイ”は“5月”の意味で、初夏におすすめのビール。

マルチン・ルターが絶賛した味わいを今に伝えています!

シュナイダー・アヴェンティヌス・アイスボック

シュナイダーはヴァイツェンの名門ブルワリーです!

フラッグシップビールのひとつアヴェンティヌスを凍結凝縮させたのがこのアイスボック。

アルコール度数は12%で、喉に灼けつく熱と鼻に抜けるアルコールの香りが、ビールを飲んでいることを忘れさせます!

熟したプラムのような香りカラメルやアーモンドの香りが次々に訪れ、まるでブランデーを飲んでいるかのよう。

めちゃくちゃ美味ですが、さすがの私もチェイサーなしには飲めませんでした。

ドイツビールでオクトーバーフェストの気分だけでも!

オクトーバーフェストでよく見かけるメルツェンとボックをご紹介しました!

ドイツビールが飲みたくなってきましたね〜。

そういえば、文中に何度も“6大醸造所”という言葉が出てきましたが、まだ記事にしていませんでしたね。。

次回はミュンヘン6大醸造所のご紹介と、「そもそもオクトーバーフェストとは?」「もし参加できたら、どんなことに気をつけたらいいの?」などもお話できたらなと思います!

次回も楽しみに( ´ ▽ ` )ノ

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