ラガービールがおいしい季節ですね!!
暑い日や汗をかいた後なんかに、ごくごく飲めるラガービールを「ぷは〜っ」とするのは最高ですよね!(※脱水症状への注意、急性アルコール中毒症への配慮は必要ですよ!)
今回は、ラガービールの中でも真っ黒な、正真正銘の「黒ビール」こと“シュバルツ”をご紹介します!
「正真正銘じゃない黒ビールがあるの?」と思われた方!!察しが良いですね!笑
厳密には、シュバルツ以外は「黒ビール」ではないんです!
スタウトなど、結果として黒いものはありますが、あくまで結果論です。
「シュバルツ」とはドイツ語で「黒」という意味で、スタイルの分類上「黒」を名乗っているのはシュバルツだけなんです!!
スタウトとは?
そもそも「黒ビール」という言い方がナンセンスですね。
何度もお伝えしているように、一番大切なのは“エールかラガーか”なんです!!
その上で、色味だったり、原料だったり、発祥国だったりで分類していくわけです。
同じように見た目が真っ黒なビールでも、シュバルツはラガー、スタウトはエールです。そもそもが別物なんですね。
黒に近い見た目のブラウンエールやアルトが「黒ビール」と評されることがありますが、それは間違いです。
彼らは焦げ茶色、濃い茶色なので、黒ではありません。
日本の大手メーカーが作るビールはどうでしょうか?
現在、大手が作る黒いビールは、ほぼほぼラガービールで、エールはありません。
以前アサヒとキリンが作っていたスタウトはかなり優秀だったので、製造中止となってしまい残念です。。
ということは、現在市販されている『キリン 一番搾り〈黒生〉』や、『ヱビス プレミアムブラック』はシュバルツでしょうか?
これは難しいですね。。
シュバルツはドイツを発祥としていて、正式名称は「ジャーマンスタイル・シュバルツ」です。
〈黒生〉などは、厳密にはジャパニーズ・ダークラガーと言うのが適当でしょう。
しかしややこしい!!
コンペの審査員でなければ、そんな細かい分類を気にする必要はありません。
このブログでは、真っ黒なラガー=シュバルツと呼ぶことにします!
シュバルツの特徴
シュバルツについて
「淡色ラガーより飲み飽きないし、濃色エールより飲み疲れしない」
とは、私の心の師匠である藤原ヒロユキ先生の言葉です。
まさにその通りで、麦のコクを存分に味わえながらも、ラガービールなのでキレがよくさっぱりとしています!
黒い色を出すために、ローストした麦芽を使っています!(これはスタウトと同じですね)
色は黒色か、かな〜り暗い茶色です。泡が灰色がかっているのも特徴的です!
ホップはヨーロッパ産のもので、香りも苦味も控えめ。
モルトの甘味も控えめです。
ローストした香ばしい香りはありますが、焦げた苦味はありません。
全体として、ロースト香を主体にバランスが取れているスタイルです!
「大手のメーカーのビールは好きだけど、ギネスは口に合わなかったから黒ビールは苦手……」と思われている方!!
ぜひ一度騙されたと思って試してみていただきたいビールです!
シュバルツの代表銘柄
ケストリッツァー・シュバルツ
シュバルツの代名詞とも言うべきビールです!
上品で軽快な味わいは、飲む人やシーンを選びません。
詩人ゲーテがこよなく愛したことで有名で、病で床に臥せってからはケストリッツァー・シュバルツしか受け付けなかったそうです!
栄養価の高いビールなので納得ですね。
ハーヴェストムーン・シュバルツ
千葉県にあるハーヴェストムーンのシュバルツです。
甘味と苦味のバランスが素晴らしくて、すいすいと飲んでしまいます!
日本にも、ダークラガーやシュバルツを作っているクラフトブルワリーは数多ありますが、個人的に一番印象に残っているのはハーヴェストムーンですね。
おすすめです!
次回は、シュバルツから派生したスタイルのビールを使ったマリアージュをご紹介します!
ご期待ください!