今回の記事で紹介するのは、「スタウト」というスタイルのビールと、その代表銘柄のギネス エクストラスタウトでございます!!
とても有名なビールですので、飲んだことのある方は多いんじゃないかと思います。
まずはスタウトが生まれた背景について見ていきましょう!
アーサーギネスの閃き
18世紀初頭、ロンドンではブラウンエールやペールエールを混ぜたポーターというビールが大流行していました。
ポーターは海を越えてアイルランドでも作られるようになりましたが、当時のアイルランドは今の日本と同じく“麦芽”に税金がかかっていたのです。
日本の大手メーカーは麦芽を減らして副原料を増やし、なんとか麦芽100%のビールに近づけようとしていますね。
そうやって発泡酒や第三のビールは作られてきました。
しかしアーサー・ギネスは、もとのビールに近づけるんじゃなく、全く違うものを作ろうと考えました。
こうして1778年、麦芽化しないローストした麦を使ったスタウト・ポーターが誕生しました!今では単にスタウトと呼ばれています。
実は色々ある!スタウトの派生
最初にギネスが作ったものは『ドライスタウト』と呼ばれています。
他にもスタウトには以下のような種類があります。
スタウトの種類
・乳糖を使った『ミルクスタウト』
・牡蠣を使った『オイスタースタウト』
・ロシア皇帝に好まれた度数の高い『インペリアルスタウト』
・海外(アイルランド以外)で作られている『フォーリンスタウト』
・甘いチョコレートのような『スイートスタウト』
・オート麦を加えて作る『オートミールスタウト』
などなど。
ドライスタウト以外は、なかなか日本で見る機会はありません。。
が、ときどきクラフトビールで作られていることもあるので、見かけた方はぜひ試してみてください!
写真は、岩手蔵ビールのオイスタースタウトと
常陸野ネストビールのスイートスタウトです!
スタウトの特徴
先ほど紹介したように、スタウトにはさまざまな種類があるのですが。
ここではドライスタウトを中心に、それぞれに共通する特徴を見ていきましょう!
見た目
なんといっても黒いです!
日本で黒ビールと言えば、ほとんどの人が最初にギネスを思い出すでしょう。
それは、精麦していない(芽を出させていない、そのままの)麦をローストして焦がしているからです。
また泡立ちはクリーミーで豊かです。
特にギネスは泡にこだわっていて、二酸化炭素の代わりに窒素を充填したり、ウィジェットを使ったりしています。
ウィジェットについてはまた改めて詳しくご紹介します!
風味
麦を焦がしているので、チョコレート・コーヒー・焼けたパンのような香りがあります。
飲みはじめは軽いカラメル香、味わいはお醤油を感じさせ、あと味は少し強めの苦味があります。
ホップはほとんど感じられません。
だから苦味と言っても、よなよなエールで紹介したような“ホップ由来の柑橘を思わせる爽やかな苦味”ではなく、“モルト由来のコクのある苦味”です。
ギネス世界記録との関係
ギネス世界記録はご存知ですよね?
あれも実は、ギネスビールから生まれたものなんですよ!
時のギネス社の社長が、仲間と狩に行った際にどっちの獲物の方がすごいかを競いあって「こういう事柄をまとめた本があったら面白いなぁ。飲み屋に置いたら盛り上がるよなぁ」と考え出版されたのが始まりです!
飲み屋での会話って、くだらないけど楽しいですよね。
それが実現したら世界が変わった好例だなと思います。
ギネスは超ワールドワイド!
ギネスは世界中で大人気ですので、各国にギネスの工場があります。
しかし、あまりにワールドワイドすぎて、各国でかなりレシピが異なっているようです。
本国の人気はやはり高いですが、同じくらい人気なのがナイジェリアです。
ナイジェリアのギネス・フォーリン・エクストラ・スタウトはアルコール度数が8%近くもあるんです!
普通のギネスは4.2〜5.5%なので、かなり違いが見られます。
これからはいろんな国へ出かけたら、その国特有のビールを飲むのはもちろん、普段飲んでいるビールを飲んでみて、違いを楽しむのもおもしろそうですね。
スタウトにオススメのおつまみ
お料理とのマリアージュは次の記事で紹介するのですが、もっとお手軽にいつでもマリアージュできるように常備しておきたい!って方へのオススメおつまみです!
「缶ちぃず チーズとかきのアヒージョ」の缶詰です!
“魚介類”でも十分合うんですが、“牡蠣”を使っているところがポイント。
スタウトの他に牡蠣を使うビールはありません。
イギリス系のビールと魚介類はよく合いますが、特にスタウトと牡蠣は相性抜群です!
チーズのアヒージョって食べたことありますか?
普通に作ったら溶けてドロドロになってしまうので、缶詰だからこそできる組み合わせだと思います!
さてそれでは、次回はギネスとお料理のマリアージュです!こちらも大変おすすめのマリアージュですので、ご期待ください!!